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「米ドル/ 円DI、前月から急落しマイナスに」外為短観 第143回

外為短観ロゴ

<第143回調査>2021年4月30日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

調査実施期間
2021年4月23日(金)13:00~2021年4月27日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は944件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください
問3:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください
問6:米中対立が報道されていますが、仮に両国がかかわる「地政 学リスク」が発生した場合のドル/円相場について伺います。
問7:人民元/円(CNH/JPY)の取引意向について伺います。
問8:一年間で、目標としている「総利益金額」はどれくらいでしょうか
今後の調査実施計画及び公表方針

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が 31.7%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は46.6%であった。この結果「米ドル/ 円予想DI」は▼14.9%ポイントとなり、前月(△32.4%ポイント)から急落してマイナスに転じた。調査期間前後の米ドル/円相場は、一時107.48円前後まで下落したものの、108円台へと持ち直す展開であった。とはいえ、3月末に付けた110.96円前後の高値からの調整地合いに変化はないとの見方が多いようだ。

問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レート」については、「1円~3円の円高・米ドル安」が32.9% と最も多く、次いで「±1円で推移」と「1円~3円の米ドル高・円安」が28.6%で並び、「3円以上の米ド ル高・円安(6.9%)」、「3円以上の円高・米ドル安(3.0%)」と続いた。「1円~3円の円高・米ドル安」の割合が前回の16.4%から倍増したのが印象的だ。ヒストグラムの形状は前月から一変。僅かに円高・米ドル安方向に傾いており、問1の結果と整合的と言える。米ドル/円相場の上昇トレンドは3月末で終了したとの見方が増えているようだ。

問3:今後 1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が 29.9%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は35.3%であった。この結果、「ユー ロ/円予想DI」は▼5.4%ポイントと、前月(△7.9%ポイント)から低下し、5カ月ぶりにマイナスに転 じた。調査期間前後のユーロ/円相場は、130円ちょうどを挟んだもみ合いを最終的に上抜けた。 ただ、比較的長い間、高値圏でのもみ合いが続いていた事から、上値の重さを意識する向きが多かったと見られる。

問4:今後 1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が 31.5%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は34.0%であった。この結果豪ドル/ 円予想DI」は▼2.5%ポイントと、前回(△22.4%ポイント)から低下し、5カ月ぶりにマイナスを記録 した。調査期間前後の豪ドル/円相場は、83円台前半から84円台半ばへと強含みで推移した。ただ、84.50円前後の上値抵抗を明確に超えるには至らなかった。こうした上値の重さが意識された 結果、個人投資家の見通しが豪ドル弱気に転換したと見られる。

問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください

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「今後注目している通貨ペア」について尋ねたところ、「買い」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が 35.9%の回答割合を集めて1位となった。続く2位にはユーロ/米ドル(10.9%)、3位英ポンド/円 (9.1%)、4位豪ドル/円(8.6%)、5位ユーロ/円(7.1%)と続いた。なお、米ドル/円は103カ月連続 の1位となった。首位の米ドル/円の回答割合が前回から7.9%ポイント低下した一方、前回の5位から2位に順位を上げたユーロ/米ドルが割合を4.5%ポイント増やしたのが特徴的だ。 一方、「売り」で注目の通貨ペアでも、米ドル/円が39.8%の回答割合で首位をキープした。以下、2位ユーロ/米ドル(10.8%)、3位ユーロ/円(9.2%)、4位英ポンド/円(9.1%)、5位トルコリラ/円 (7.8%)と続いた。順位には大きな変動はなかったが、米ドルの回答割合が前回から11.8%ポイント上昇した一方、ユーロ/米ドルの割合が前回から5.5%ポイント低下している。この1カ月で、米ドルに対する個人投資家の信頼度が低下した様子が見て取れる。

問6:米中対立が報道されていますが、仮に両国がかかわる「地政 学リスク」が発生した場合のドル/円相場について伺います。

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今回の特別質問として、「米中対立が報道されていますが、仮に両国がかかわる「地政学リスク」 が発生した場合のドル円相場について伺います。」と尋ねたところ、「小幅なドル安・円高」との回答 が32.4%と最も多かった。次いで「小幅なドル高・円安(20.6%)」、「大幅なドル安・円高(18.2%)」、「変化はない(13.6%)」、「大幅なドル高・円安(12.1%)」と続いた。幅はともかく、ドル安・円高方向に動くとの見方が5割超に上っている。米国が当事国の「地政学リスク」だけに、リスク回避のドル買いよりもリスク回避の円買いが強まると見る向きが多いのだろう。

問7:人民元/円(CNH/JPY)の取引意向について伺います。

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今回のもうひとつの特別質問として、「人民元/円(CNH/JPY)の取引意向について伺います。」と 尋ねたところ、「買い・売りにかかわらずポジションを持ちたくない」との回答が75.2%と圧倒的多数 を占めた。「今後、人民元買いポジションを持ってみたい」は12.7%、「今後、人民元売りポジション を持ってみたい」は4.8%であった。買い・売りにかかわらずポジションを持ったことがある割合は合 算で7.3%に留まった。その理由について自由記述形式で尋ねたところ、ポジションを持ちたくない とした向きからは「いざとなれば何でもありの共産党独裁国家は信用できない」など、中国に対する 不信感を指摘する声が多かった。一方、今後買ってみたいと答えた向きからは「長い目で見れば上昇が見込める」「今後の中国の成長に期待」などが理由として挙げられた。

問8:一年間で、目標としている「総利益金額」はどれくらいでしょうか

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さらにもうひとつの特別質問として、「一年間で、目標としている「総利益金額」はどれくらいでしょうか」と尋ねたところ、「目標金額は決めていない」との回答が25.5%と最も多かった。次いで「100万円~500万円(16.0%)」、「5万円~20万円(14.9%)」、「50万円~100万円(13.1%)」、「20万円~50万円(13.1%)」、「1万円~5万円(6.1%)」と続いた。なお、「1億円以上」と答えた向きは1.8%であった。「目標金額は決めていない」の回答を除けば、5万円から500万円の間に8割近くの回答が集まっており、その中央値は「50万円~100万円」であった。このあたりが、個人投資家の年間利益目標の平均像なのかもしれない。

今後の調査実施計画及び公表方針

本調査も第143回目となりました。調査開始から11年以上が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央以降に公表する「外為白書」で紹介する予定です。

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