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年初来高値更新、上昇基調は続くか、格付け見直しは先送り

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総括

年初来高値更新、上昇基調は続くか、格付け見直しは先送り

通貨2位、株価首位
予想レンジ 南アランド円 7.5-8.0

(ポイント)  
*ランドは年初来高値更新で通貨番付2位、株価は世界最強と好調だ
*先週末に予定されていたムーディーズの格付け見直しは秋送りされた
*貿易・経常収支の黒字が南アランドを支える
*3月消費者物価は3.2%で中銀の目標3-6%の範囲内に戻ってきた
*次回金融政策決定は5月20日、一部で利上げ観測
*中銀総総裁=南ア国債の利回りの高さが海外投資家をひきつける
*20年度財政赤字は改善
*世銀の21年成長見通しは3.3%
*経済対策財源は公務員給与の昇給凍結
*中銀の20年インフレ見通しは3.84%

(ランドは年初来最強通貨へ)
 南アランドは対円で7.721をつけ年初来高値を更新した。昨年はコロナ禍とジャンク債格付けへの引き下げで5.593まで下落したが、そこから38%回復した。上昇の大きな要因は、過去は赤字が代名詞だった貿易・経常収支が黒字になったことだ。黒字になったのは中国経済回復によるもので、南アの対中国貿易依存度は輸出が9%、輸入が18%である。需給的な支えで為替だけでなく、株価も上昇し主要市場で最強となった。この需給要因は続くものとみられる。阻むものがあるとすれば、テクニカルで行き過ぎ(ボリジャーバンドの上限など)か、まだ巨額の赤字を抱えている財政だ。

(今後の金融施策は)
 3月消費者物価は3.2%で中銀の目標3-6%の範囲内に戻ってきた。3月卸売物価は5.2%とやや高いが原油など資源価格の上昇が影響している。コロナ禍でもあり、1QのGDPも弱含みすることが予想されるので金融政策の変更は必要ないと思うが一部では0.25%の利上げ観測も出始めている。次回政策金利決定は5月20日だが前日の消費者物価の発表を見てからとなる。最近の指標はマチマチ。アブサの4月製造業PMIが56.2と前月の57.4から低下したがマークイットの製造業PMIは53.7と前月の50.3から上昇した。3月貿易収支は527.7億ランドの黒字であり、黒字基調は継続している。
 
(格付け見直しは延期)
 先週はムーディーズが格付け見直しを行う予定であったが先送りされた。
同じくデンマークとイタリアの格付け見直しも延期された。コロナ禍の財政支出と経済成長を精査するのに時間がかかったのだろう。

(中銀総裁発言)
 経常黒字国の通貨であるが、長期債利回りが9%あることは投資家にとって魅力的だ。インフレもかつては10%を超えていたが、現在は中銀目標の3-6%の下限に位置している。
 クガニャゴ中銀総裁は、南アの金利は引き続き景気回復を十分支援する水準にあるとし、海外から投資しやすいように低インフレを維持する考えを示した。 総裁は「資本流入で注目される金利差は政策金利の差ではない。重要なのは債券利回り差であり、南アの債券利回りは依然として米国債利回りを大きく上回り、実質ベースでもそうだ」と述べ、それが投資家にとって魅力だと語った。 総裁は、債券市場の投資家は現時点のインフレ動向だけでなくインフレ見通しからも利益を得たいため、中銀がインフレ抑制に真剣かどうかを知りたがると説明した。

(南アの財政赤字)
202年度の財政赤字はGDPの11.2%となった。2月の予算教書での見通しの12.3%から改善した。経費削減と税収増によるものだ。これによって9億ランドの国債発行額が減額あれる。
 
(2020年の新車販売台数、生産台数ともに前年比約3割減)
 2020年の新車販売台数は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う景気低迷や販売活動の制限の影響などにより、前年比29.1%減の38万206台と大きく落ち込み、3年連続の減少となった。フォルクスワーゲン(VW)グループが前年比28.4 %減の5万9,626台にとどまるも、前年に続き首位を維持した。トヨタが4万970台(35.7%減)、現代が2万4,915台(17.7%減)、ルノーが1万6,668台(38.6%減)と続き、上位4社の順位は前年と同じだった。他方で、前年8位のスズキは小型車スウィフトの販売好調を受け、7.3%増の1万5,946台で5位に躍り出た。前年比で売り上げを伸ばした上位のメーカーはスズキのみだ。

テクニカル分析(ランド/円)

年初来高値更新 日足は3σ上限に近づく

 日足、ボリバン2σ上限を上抜き、3σ上限7.75へ向かう。5月6日-7日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
 週足、ボリバン2σ上限。4月12日週-5月3日週の上昇ラインがサポート。
 月足、4か月連続陽線。21年2月-3月の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ上限の8.0方向へ。
 年足、16年-19年の上昇ラインを下抜くも上抜き返す。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。今年は陽転。

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喜望峰

南ア変異株にファイザー製ワクチンの「効果弱い」可能性

新型コロナウイルスは、ワクチンの製造スピードを上回る速さで進化しているかもしれない。最近のイスラエルの研究で、南ア変異株に対してファイザー製ワクチンの効果が弱い可能性が示された。通常、新型コロナウイルス感染症を完全に防ぐためには、ワクチンを2回接種する必要があるが、この研究によると、南アフリカ変異株(B.1.351)は、2回接種して獲得した防壁をすり抜ける可能性があるという。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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