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米との首脳会談は建設的も、S400問題に進展なくリラ下落。政策金利は

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総括

米との首脳会談は建設的も、S400問題に進展なくリラ下落。政策金利は

(通貨最下位、株価15位、長期金利18%台)   

予想レンジ トルコリラ/円 12.5-13.5

(ポイント)
*米トルコ首脳会談は建設的なるも露ミサイル問題は進展なくリラ下落
*雲の下限上抜けず反落 長い上ヒゲ
*中国と為替スワップ枠を拡大した
*政策金利は据え置きか
*4月経常収支は赤字が縮小
*黒海で天然ガス鉱床を発見
*IMFは21年の成長見通しを上方修正
*5月CPIは前年同月比16.6%となり4月の17.1%から低下
*政権汚職疑惑が浮き出る.
*1Q・GDPは前年比7%成長と強い
*高インフレで中銀は今後も現行の金融政策を維持せざるを得ない
*エジプトや湾岸諸国との関係修復に乗り出す
*ロシア機購入とパレスチナ問題で米国との関係が悪化している
*中国とはウィグル族問題、ワクチン、外貨スワップ協定で関係を深めている.
*経常赤字、貿易赤字が継続
*格付け会社は格下げを示唆
*トルコ政府は資本規制を考えず
*中銀総裁解任理由は前総裁の利上げのパフォーマンスが過ぎたこと
*新憲法制定を画策
*大統領はGDPを世界のトップ10に引き上げるとした

(米トルコ首脳会談は建設的も、露ミサイル問題は進展なくリラ下落)
米トルコ首脳会談が開催された。バイデン大統領はロシア製ミサイル購入やシリア情勢などを巡り冷え込んでいる両国の関係改善に向けた主要な打開策は発表されなかったものの、両首脳とも「建設的な」会談だったとの認識を示した。
バイデン大統領は関係深化に向けて「真の進展を遂げると確信している」と語った。
エルドアン大統領も「米・トルコ関係に問題はなく、両国が協力できる分野は問題よりも豊富で規模も大きい」と述べた。
争点のロシア製地対空ミサイル「S400」導入については、トルコがこれまでに示している見解を改めてバイデン大統領に伝えたと明らかにした。

(政策金利は据え置き予想)
今週は政策金利の発表がある。中銀は政策金利を19%に据え置くだけでなく、利下げ開始を今年4Qと予想されたよりも遅らせるとみられている。
リラ相場はエルドアン氏が3月に前中銀総裁を解任して以来、同月中旬以降で約15%下落が進んでおり、輸入依存型のトルコで物価全体を押し上げている。こうした状況を受け、政治的圧力にもかかわらず中銀は金融緩和を遅らさざるを得ないとみられている。インフレ率は今年の大半で下がっても17%近くが続くと予想されている。

(政策金利決定を前にエルバン財務相は)
エルバン財務相は中銀と協力してインフレを抑制すると6月11日に表明した。しかしエルドアン大統領は再び利下げを要求している。

(朗報、天然ガス鉱床発見)
 エルドアン大統領は、黒海で新たな天然ガス鉱床が発見されたと発表した。同海域では2023年に天然ガスの生産開始が予定されている。

(経済指標、経常収支は改善)
4月の鉱工業生産指数は前年比66%上昇し、予想の65%上昇を上回った。上昇は11カ月連続。4月小売売上は前年比41.7%増加で予想の27.5%を上回った。GDPを始め経済指標は改善しているが、問題は貿易・経常収支の赤字。
 昨日6月14日は4月経常収支の発表があった。17.12億ドルの経常赤字。予想は22億ドルの赤字。3月の経常赤字は34.15億ドルだった。

(IMFが成長見通し上方修正)
IMFは2021年のトルコ経済成長は20年下期の景気回復に伴うプラス効果を主に反映し、約5.75%成長するとの見通しを示した。ただ、22年からは低水準の成長トレンドに戻ると指摘した。
トルコ経済は高水準の対外資金需要やかなりの規模の国内外貨預金、低水準の外貨準備により、衝撃や国内外のセンチメント変化に対して引き続き脆弱だと指摘した。
新型コロナウイルス禍後の国営銀行主導による信用拡大や流動性支援による急速な景気回復は例外的なものだとし、政策がインフレやドル化、対外不均衡を助長したとの見方を示した。脆弱性を低下に向けた政策やインフレに対応するためのしっかりとした金融政策スタンスが重要だと指摘。中銀の独立性や質の高い外貨準備を再構築し、政策運用枠組みを一段と簡素化し、政策コミュニケーションを改善することが必要との見方を示した。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

雲の下限上抜けず反落 長い上ヒゲ

 日足、雲の下限とボリバン2σ上限まで上昇も反落。6月11日-14日の上昇ラインを下抜く。14日は長い上ヒゲ。6月2日-10日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
 週足、先週はボリバン2σ下限まで下落し小反発した。4月12週-19日週の下降ラインが上値抵抗。5月31日週-6月7日週の上昇ラインがサポート。ボリバン下位。
 月足、20年11月-21年5月の上昇ラインを下抜き上抜き返す。
21年2月-3月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

中国との関係強化

 トルコと中国が、中央銀行間の通貨スワップ枠を既存の24億ドルから60億ドルに拡大することで合意した。エルドアン大統領が明らかにした。

 また中国の大手電気機器メーカーTCLが6月、トルコのコチ財閥の家電メーカーのアルチェリッキとともにトルコ北西部テキルダー県にスマートフォン工場を設立し、スマートフォンの生産を開始した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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