今週の注目通貨ペアはこれだ！
■ ユーロ/ドル 戻りの鈍さが際立つ。売りで攻めることができるか？
先週は、月曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の下落のパワーがやや大きく、先週はそれほど戻りを見せない可能性が高いと思っていましたが、予想以上に戻りの鈍さが目立つ展開となっています。特に先週金曜日の値動きは象徴的で、先週水曜日の上ヒゲを越えて週間の高値を更新したところから下落しており、やはり上値抵抗の強さを感じずにはいられない状況と言えそうです。
移動平均線は、短期・中期の下落が目立ちます。長期の移動平均線は横ばい推移を続けており、実体線が先々週の後半に長期の移動平均線を下回ったことで買い方が不利な状況に変わりはありません。また、実体線の戻りが鈍い状況が続くと、恐らく近いうちに中期・長期の移動平均線がデッドクロスを形成することになり、チャートの悪化の可能性が高まると思います。
今週は、やや売り先行で臨みたいところです。やはり、先週の戻りの程度が鈍かったことは気がかりで、特に先週水曜日・金曜日の上ヒゲの形成状況を見ると、容易に戻す展開を辿る可能性はあまり高くないと思うのです。軽く売りから入り、先週水曜日・金曜日の上ヒゲを越えた辺りに逆指値を設定するトレードには合理性があると思いますし、MACDの戻りの鈍さを見るにつけ、下側のリスクは見た目以上に大きいような気がしています。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 緩やかな、緩やかな上昇トレンドなのかな・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。週を通じた上下の値幅は1円39銭ということで、相変わらずの攻撃が続いています。しかも、例えば先週の安値を付けた月曜日の下ヒゲの長さは39銭、高値を付けた先週木曜日の上ヒゲの長さは23銭ということで、この2日のヒゲの長さを除くと、わずか77銭の値動きとなります。実体線が高い位置を保っているだけに、チャート的には売りではないと思いますが、ただ単に買い持ちにしていても報われることは少ないという状況が続いています。
今週は、どちらかと言うと買い先行で臨みたい感じがしています。3本の移動平均線がやや扇形に開き始めていますので、上方に大きく跳ねる可能性はなくはないと思うのですが、それにしても直近の値動きがあまりにも乏しく、やはり逆指値の損切り注文はある程度近めに設定しておく必要があると思います。何度も損切りを繰り返すと疲弊してしまいますので、ロットは少し抑え目の方がよいかもしれませんね。
■ ユーロ/円 戻したが、戻しただけなのかも・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。先々週の下落から先週はV字型に戻す展開ということで、相場の向きとしては急展開、ただし、戻すには戻しましたが先々週の木曜日の陰線を回復することはできず、やや上値の重い展開に迷い混んだ印象を強く与えるチャート形成となっています。この局面、逆張りで買いから入った方は上手く収益を取れたかもしれませんが、リスキーなトレードを無理にする必要はないような気がします。
今週は、上も下も、あまり本腰入れて追いかけない方がよいかもしれませんね。チャートを見て分かるように、先週後半は短い上ヒゲを伴いながら上値を切り下げる展開が続いています。下は下で先週月曜日・火曜日の陽線の効果が残っているのだと思いますが、MACDもゼロライン近辺に収束しつつあり、ひょっとすると上も下も動かない可能性もあるかもしれません。トレンドの発生を待つようなスタンスでよいと思います。
■ ポンド/円 先週後半の失速は何かを暗示するのだろうか・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。ユーロ円と同様、先々週の下落に対してＶ字型に反発、ユーロ円よりも回復の程度が大きく、スピードも速かったことから上値追いも期待されましたが、週末にかけてはややダレての越週となっています。週間を通じた上下の値幅は4円弱とそこそこ動いていますが、とは言え、月曜日の値幅だけで1円77銭ありますので、花火が終わると後はあまり・・・ということなのでしょうか。
今週は、少し様子を見てみたい感じがしています。先週の高値を超えてくるようであれば、そこはすかさず買い参戦でよいと思うのですが、それが実現するかどうかは何とも言えません。一方、下側については、先週月曜日の陽線の効果が残っていることが予想されますので、下げ渋りの展開となるのではないでしょうか。「先週高値を超えたら買い参戦」という形でウォッチが正解のような気がします。
■ オージー/円 揉み合い相場へ転じる可能性が高いかも・・・
先週は、月曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の下落を跳ね返す展開という意味では他の対円の通貨ペア（ドル円を除く）と同様ですが、戻りのペースが鈍いという点でユーロ円と同様、週末にかけて下落しなかったという点でポンド円と異なるということで、チャート的にはユーロ円との共通点が目立ちます。ただ、週末にかけて、ややしっかりとした動きが見られ、17日の陰線を相当程度埋めていますので、状況としてはユーロ円よりも改善が見られるという判断でよいと思います。
今週は、様子を見るよりないと思います。上側については、中期・長期の移動平均線に加えて、6月中旬までの揉み合いゾーンが戻り売りパワー全開で立ちはだかることが予想されますし、下側については、先週前半の3本の陽線が、否が応でも下支え要因としてワークすると思います。先週の戻りで、下落リスクは相当に小さくなったと思いますが、上なら上で、チャートがはっきりと上を向いてから買う、そんな形の方が結局はリスクが小さいような気がします。
今週のチャートリーディング ～相場の強さ～
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